鴎来堂は校正・校閲の技術を主軸として、出版制作の流れを一元化していきます。
新書や文庫はレーベルによって体裁が決まっているものが多いです(新書は図版が入るものもありますが)。しかし、すでにあるフォーマットにテキストを入れていく作業は、決して流れ作業ではありません。
作家さんから送られてきた原稿に特殊な文字修飾はないか、ルビや傍点がトんでいないか、改行がページをまたいで悪さをしていないか、ナドナド。
テキストデータには沢山の落とし穴があり、精度の高い組版と校正力に裏付けされた内校がそれを回避します。
校正と組版が隣同士の工程であることが、全体のスピード、コスト、精度にメリットをもたらします。
組版に入稿されたときから作業の割り振りを行うことができ、よりマッチした校正者にゲラを渡すことができるようになります。
校正者にとってもテキストデータの検索を校正・校閲の一助とすることで、ルビの初出を探す、人名(人称)のユレを探す、表記リストの作成などが容易になり、精度も高くなります。