鴎来堂は校正・校閲の技術を主軸として、出版制作の流れを一元化していきます。
(それがほんの数年前でも)時代が変われば世間の評価も変わります。
既刊の本がゲラになったとき、それが現在とどう変わっているのかを意識して読む必要がありますね。
市区町村が合併しているかもしれませんし、かつて許容されていた表記は現在では不快表記として書きかえる必要があるかもしれません。作家さんが一部だけを加筆したことで、全体の整合性が変わってくる可能性もあります。
校正・校閲でそれらを再度確認していく作業を行います。
単行本を文庫化するときには体裁が変わるので、注意が必要です。また、活版や電算の本の場合はテキストデータがないため、組版の前にOCRを行います。
ルビや体裁、文字修飾などを底本通りにするには、やはり校正が重要になってきます。鴎来堂では「データ化−組版−校正−修正」を一貫して行い、精度を上げていきます。
OCR時に底本とのつけあわせを行いますが、このとき電子書籍化のタグチェックを同時にすると無駄がありません。
指定のデータ形式や文字修飾に応じて内校担当者がオペレーションと指摘出しを行い、編集さんにフィードバックしていきます。
たとえば「(56ページ参照)」のような表記は電子書籍化の時にはリンクにする方がよいかもしれません。このような指摘は底本とのつけあわせや素読みのときに拾っていくと、その後の工程が楽になっていきます。